極上の彼女と最愛の彼 Vol.3
「お待たせいたしました!本日はご足労いただき、ありがとうございます」
翌週。
吾郎は内海不動産の本社ビルを訪れていた。
都内の一等地にそびえる自社ビルを圧倒されたように見上げ、高級感溢れるロビーで受付を済ませると、先週バーで会った原口が出迎えてくれた。
「原口さん、先日はありがとうございました。本日はお時間を頂きまして恐縮です」
「とんでもない。こちらからお伺いするところを、お越しくださってありがとうございます。さ、どうぞ」
「はい」
原口に案内されて、吾郎はエレベーターで7階まで上がった。
壁一面のガラス窓やドアはどこもかしこもピカピカで、廊下にはふかふかの絨毯が敷き詰められている。
ズラリと並んだ部屋の中では、大きなデスクでゆったりとパソコンに向かっている社員達の様子が見渡せた。
(すごいなあ、うちのオフィスとは大違いだ)
透のお菓子だらけのデスクを思い出して苦笑いしていると、どうぞ、と原口が広い会議室の中へと吾郎を促した。
「はい、失礼いたします」
部屋に入ると、ドアの近くに座っていた男性と女性の社員二人が同時に立ち上がってお辞儀をした。
「初めまして。内海不動産、営業部第一課の木谷と申します」
40代くらいの、いかにもやり手の営業マンといった男性が、吾郎に名刺を差し出す。
「同じく営業部第一課の安藤と申します」
隣で同じように名刺を差し出すのは、まだ20代半ばくらいの、眼鏡をかけた女性だった。
黒い髪を後ろで一つに束ね、アクセサリーなども着けずにメイクも控えめ。
おまけにスーツも黒で、真面目な学級委員のような印象だった。
「初めまして。株式会社アートプラネッツの都筑と申します。どうぞよろしくお願いいたします」
吾郎は二人と名刺を交換してから、促されて席に着いた。
翌週。
吾郎は内海不動産の本社ビルを訪れていた。
都内の一等地にそびえる自社ビルを圧倒されたように見上げ、高級感溢れるロビーで受付を済ませると、先週バーで会った原口が出迎えてくれた。
「原口さん、先日はありがとうございました。本日はお時間を頂きまして恐縮です」
「とんでもない。こちらからお伺いするところを、お越しくださってありがとうございます。さ、どうぞ」
「はい」
原口に案内されて、吾郎はエレベーターで7階まで上がった。
壁一面のガラス窓やドアはどこもかしこもピカピカで、廊下にはふかふかの絨毯が敷き詰められている。
ズラリと並んだ部屋の中では、大きなデスクでゆったりとパソコンに向かっている社員達の様子が見渡せた。
(すごいなあ、うちのオフィスとは大違いだ)
透のお菓子だらけのデスクを思い出して苦笑いしていると、どうぞ、と原口が広い会議室の中へと吾郎を促した。
「はい、失礼いたします」
部屋に入ると、ドアの近くに座っていた男性と女性の社員二人が同時に立ち上がってお辞儀をした。
「初めまして。内海不動産、営業部第一課の木谷と申します」
40代くらいの、いかにもやり手の営業マンといった男性が、吾郎に名刺を差し出す。
「同じく営業部第一課の安藤と申します」
隣で同じように名刺を差し出すのは、まだ20代半ばくらいの、眼鏡をかけた女性だった。
黒い髪を後ろで一つに束ね、アクセサリーなども着けずにメイクも控えめ。
おまけにスーツも黒で、真面目な学級委員のような印象だった。
「初めまして。株式会社アートプラネッツの都筑と申します。どうぞよろしくお願いいたします」
吾郎は二人と名刺を交換してから、促されて席に着いた。