極上の彼女と最愛の彼 Vol.3
「お、いらっしゃったぞ」
ウィーンと自動ドアが開くかすかな音がして、原口と安藤は姿勢を正す。
「いらっしゃいませ」
深々とお辞儀をする二人の近くで、なぜだか吾郎もカチコチに緊張しながら頭を下げた。
どうにも安藤のことが気になってしまい、他にお客様もいないことから、吾郎も近くで見守ることにした。
「こんにちは。5時に予約をした深瀬と申しますが…あ!吾郎さん!」
急に名前を呼ばれ、え?と吾郎は顔を上げる。
「やっぱり会えた!やっほーい」
「亜由美ちゃん?!」
ヒラヒラと片手を振ってみせる亜由美に、吾郎は目をしばたかせる。
「どうしたの?なんでここに?」
「ん?もちろん、マンションを見に来たの。前に透さんが、ここはどう?ってパンフレット見せてくれてね。私が、いいね!って言ったら、じゃあ見ておいでって。俺はモデルルームに行ったことあるから、亜由美の好きな部屋、申し込んで来なよって」
うひゃー!と吾郎は仰け反る。
「さすがだな、あいつ。軽い、軽すぎる!スーパーで好きなお菓子買って来なよ、みたいなテンションだな」
「そう?重い買い物ってどういうの?」
「それは、まあ、じっくり二人で話し合って決めるとか…」
「ええー?私、そういうの苦手なの」
でしょうね、と吾郎も頷く。
「お二人がいいなら、もちろんそれで」
「うん!楽しくお買い物しまーす」
「ははは…。何千万のお買い物をね」
するとそれまで二人の様子をうかがっていた原口が、控えめに声をかけてきた。
「あの、もしかして都筑さんのお知り合いの方なのでしょうか?」
「あ、はい。以前お話した、結婚したばかりの同僚の奥さんなんです」
「ああ!おっしゃってましたね。なるほど、ご紹介ありがとうございます。それでは、早速奥様をご案内させていただきます」
「はい!よろしくお願いします!」
亜由美は元気いっぱいに答えて、楽しそうにモデルルームに足を踏み入れた。
ウィーンと自動ドアが開くかすかな音がして、原口と安藤は姿勢を正す。
「いらっしゃいませ」
深々とお辞儀をする二人の近くで、なぜだか吾郎もカチコチに緊張しながら頭を下げた。
どうにも安藤のことが気になってしまい、他にお客様もいないことから、吾郎も近くで見守ることにした。
「こんにちは。5時に予約をした深瀬と申しますが…あ!吾郎さん!」
急に名前を呼ばれ、え?と吾郎は顔を上げる。
「やっぱり会えた!やっほーい」
「亜由美ちゃん?!」
ヒラヒラと片手を振ってみせる亜由美に、吾郎は目をしばたかせる。
「どうしたの?なんでここに?」
「ん?もちろん、マンションを見に来たの。前に透さんが、ここはどう?ってパンフレット見せてくれてね。私が、いいね!って言ったら、じゃあ見ておいでって。俺はモデルルームに行ったことあるから、亜由美の好きな部屋、申し込んで来なよって」
うひゃー!と吾郎は仰け反る。
「さすがだな、あいつ。軽い、軽すぎる!スーパーで好きなお菓子買って来なよ、みたいなテンションだな」
「そう?重い買い物ってどういうの?」
「それは、まあ、じっくり二人で話し合って決めるとか…」
「ええー?私、そういうの苦手なの」
でしょうね、と吾郎も頷く。
「お二人がいいなら、もちろんそれで」
「うん!楽しくお買い物しまーす」
「ははは…。何千万のお買い物をね」
するとそれまで二人の様子をうかがっていた原口が、控えめに声をかけてきた。
「あの、もしかして都筑さんのお知り合いの方なのでしょうか?」
「あ、はい。以前お話した、結婚したばかりの同僚の奥さんなんです」
「ああ!おっしゃってましたね。なるほど、ご紹介ありがとうございます。それでは、早速奥様をご案内させていただきます」
「はい!よろしくお願いします!」
亜由美は元気いっぱいに答えて、楽しそうにモデルルームに足を踏み入れた。