極上の彼女と最愛の彼 Vol.3
「えーっと、納期を書いたスケジュールがこれな。あらかた作業は終わってるから、特に問題なく納品出来ると思う」

大河が皆にスケジュールを配って説明する。

「分かった。大河、かなり前倒しで終わらせてくれたんだな。無理しなくて良かったのに」
「いや、大丈夫だ。それより俺は再来週から1週間留守にする。申し訳ないけど、よろしく頼むよ」

「申し訳なくなんかないよー!」と透が言うと、吾郎は、ん?と眉間にしわを寄せる。

「透、変な言い回しだな。合ってるのか?意味」
「合ってる合ってるー!アリシアとおフランスー!行ってらっしゃーい」

洋平が呆れたように口を開いた。

「透、お前が1番浮かれてどうする」
「あはは!確かに」

吾郎も笑い、そんな皆の様子に大河はホッとする。

「じゃあ、よろしく頼むな。何かあったらいつでも電話してくれ」
「分かった」

頷きつつ、しないけどね、と3人は心の中で呟いていた。
< 66 / 141 >

この作品をシェア

pagetop