いつかまた一緒に
「高校!志望校どこにするかって決めてる?」

「……第一志望は美琴高校だけど」

「僕もそこだよ!高校で吹奏楽入ろうよ!そしたら演奏できるよ!」

「あっ……」

切なげに瞳を揺らしていた宍戸さんの顔が明るくなっていく。その顔がとても綺麗で、僕は見惚れてしまっていた。

「なら、また一緒に演奏できる日が来るんだ」

「そうだよ」

少し先の未来の扉を開けたら、一緒に演奏する僕らがいるかもしれない。そう思うと胸がキュンと鳴いた。

これが恋って感情なんだね。









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