彼の愛に、堕ちて、溺れて。〜再会した幼馴染みの愛は、深くて重い〜
「……ッや、……ぁ、」

 肌に翅くんの舌が這う感覚は何とも言い難いもので、身体の奥が疼いて仕方ない。

 首筋から鎖骨へ移るとそのまま下へと降りていき、露わになった胸の膨らみに舌が這い、頂に触れた瞬間、敏感になっていたようで思わず腰が浮いた。

「……ッん、……っぁ、ん……ッあ!」

 左胸を舌で攻められ、右胸は指で刺激され、もはやされるがままなのに、私はこの状況に酷く興奮しているのが分かった。

 そして、ただ刺激を与えられるだけでは物足りず、もっと触れて欲しい。強く、沢山の刺激が欲しい。もっと――快楽に溺れたい。

 私の身体は、既に翅くんを欲していた。

 そんな私に、彼は気付いているのかもしれない。

 年下だけど私より遥かに経験が有りそうな彼は、どうすれば女が悦ぶか知り尽くしていそうだから。

「――何だよ、随分余裕そうだな?」
「え――?」

 気持ち良すぎて半分くらい思考回路が停止しかけていた私に、翅くんはそう声を掛ける。

 気付けば胸を弄っていた舌と指はそこを離れ彼の手は私の下半身へと移動して、履いていたズボンを途中まで下げられていた。

「あの程度の刺激じゃ、物足りねぇのか?」
「――ッ!? そ、そんなことっ……」
「無いって言い切れねぇだろ? お前、すげぇ切なそうな顔、してたぜ?」
「ッ!?」

 確かに彼の言う通り、あの時は何だか酷くもどかしかった。

 だけどそれが表情に表れていたなんて思いもしなかったから指摘された瞬間、顔が真っ赤に染め上がっていくのを感じていた。

「本当、分かりやすい性格だよな。そういうとこ昔と変わってねぇ」
「――!? ひゃっ、んッ」

 ニヤリと悪戯っぽい笑みを浮かべた翅くんは、言いながら太腿に這わせていた指を布で覆われた秘部へと移動させ、既に湿っているそこを執拗に撫でてくる。

「お前相当エロいよな? キスと胸弄られただけでこんなに濡らしてさぁ」
「……ん、……そ、んな、こと……っ」

 あれだけの事をされれば誰だって充分濡れてくると思うけれど、それを認めるのが嫌でつい反論しようとする。

「っや、だめ……ッ、それ以上、さわら、ないでっ」

 けれど、もはやそんな余裕は無くなっていた。
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