彼の愛に、堕ちて、溺れて。〜再会した幼馴染みの愛は、深くて重い〜
 一本、また一本と彼の指が増やされて、私の腟内(なか)は攻め立てられる。

「……っぁ、やっ……んッ」

 初めて入って来たはずの彼の指は、まるで私のイイところを知り尽くしているかのよう。

「ん、……っや、ぁっ……」

 厭らしい水音を立てながら、敏感な部分を刺激していく。

 そして、

「――ッはぁっ、んッ」

 更にもう一本の指が、無遠慮に私の中へ入って来た。

「……や、ッもう、……抜いて……っ」

 彼の指使いは上手いのだけど、やはり何かが物足りない。

 届きそうで届かない、もどかしさ。イキそうでイケない、もどかしさ。

 これでは身体が疼くばかりで正直辛い。

 これならいっそ刺激するのをやめて欲しいと思って『抜いて』とお願いしたのだけど、彼はそう解釈しなかった。

「――(コレ)だけじゃ物足りねぇって顔だな? そうだな、これだけ濡れてりゃ……充分だろ」

 指を引き抜くと、フッと口角を上げながら不敵な笑みを浮かべた翅くんは着ていた上下のスウェットとボクサーパンツを脱ぎ、ベッドの脇にある棚の一番上の引き出しから何かを取り出した。

 乱れた息を整えながら上半身を起こして彼の行動を横目で見ていると、彼が手にしていたのは避妊具だった。

 ヤクザだし、強引だし、てっきりそのまま挿れてしまうのかと思ったからこれにはちょっと驚いた。

「――何だよ、いちいち見てんなよ」
「あ、……ご、めん……」
「つーか、そんな冷静で居るとか何なの?」
「え?」
「……お前これからヤられるんだぜ? 何とも思わねぇの?」
「そ、それは……」
「……こういうの、慣れてんだな?」
「な、慣れてなんてっ!」
「慣れてんじゃねぇか。嫌だとか言いながら逃げもしねぇし、嫌がってる割に感度良すぎだし」
「そ、そんなのっ! 身体が勝手に反応しちゃうだけで……」
「……本当にそれだけ?」
「え?」
「――いや、やっぱいい。つーかもう、お喋りは終いだ」
「――ッあ、きゃっ」

 何か言いたげな表情を浮かべていた翅くんは「やっぱりいい」と口にすると、私の身体を再びベッドに押し倒して脚を掴んで強引に開き自身の身体を間に入れてきて、

「アンタのここは、すぐ濡れるのな。力、抜けよ」
「……っん、……っはぁ、……」

 彼は半ば強引に自身のモノを私の中へと挿れていった。

 こんなの、何とも思わないはずは無い。

 知らない男の人だったら、例え無理だと分かっていても、必死に抵抗してた。

 抵抗しないのも、身体が反応してしまうのも、相手が翅くんだから、受け入れてしまったの――。
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