彼の愛に、堕ちて、溺れて。〜再会した幼馴染みの愛は、深くて重い〜
 彼のモノが入った瞬間、あまりの気持ち良さに私の腰は浮いた。

(何なの、この気持ち良さ……)

 これが、身体の相性……とでも言うのだろうか。

 挿れられただけでイクなんて初めての経験で、正直戸惑いしかない。

「挿れただけでイクとか、どんだけだよ」

 そんな私を見下ろしながら、翅くんは愉しげに笑う。

「俺の、そんなにイイんだ?」

 その問いかけに思わず反応してしまい、ただでさえ熱い身体がもっと熱くなる。

 彼の言葉に……否定はしない。だって、こんな感覚、初めてだから。

「けどまあ、こんなんでバテてちゃ困るな。俺はまだ、全然イケてねぇんだから。ほら、動くぞ」
「――ッぁ!! やっ、だめっ……今はまだ、うごかないでっ」

 イッたばかりで敏感になったところをいきなり突いてきた彼に、私は思わず大きな声を上げながら必死に懇願するも、

「いやいや、このままとか、俺の方が辛いんだけど? 一回イかせてくれよ」
「ッん、ぁッで、も……、わたしっ」
「なぁ――実杏、いいだろ?」
「――ッはぁ、……っんぁ……ッ」

 翅くんは私の身体を抱き上げて更に奥深くまで私の腟内(なか)へ挿れてくると、耳元で囁くようにそんな事を口にするので、身体がゾクリと反応した。

 こんな奥深くまで届くような体勢で、そんな事を言われてしまうと、それ以上、何も言えなくなる。

(ここで名前を呼ぶなんて……狡いよ……)

 私は彼の背中に腕を回してギュッと抱きつくと、まるでこれが合図とでも言うように、

「――もっと乱れろよ、全てを曝け出して、俺だけに、見せてみろよ」

 獲物を狙う獣のような鋭い目でそう言い放ちながら再び深く、そして激しく突いてきた。

「……っあ、やっ!……んんっ、……」

 恥ずかしいのに声を我慢する余裕すら無い私は与えられる律動と共に本能のまま、乱れ、善がり、余裕の無くなった彼の欲望をただひたすら受け入れた。
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