【完結】殿下、離縁前提の結婚生活、いかがですか?~拗らせ男女の(離縁前提)夫婦生活~ 第一部【コミカライズ原作】
42.「はい。……それから、どうか二人きりで話がしたいということでした」
「ドロシー様。こちらはどうなさいますか?」
「そちらは第一部隊に運ばせて頂戴。聖女の部隊は負傷者の手当ての準備を。もうすぐ負傷者が戻ってくると連絡があったわ」
ディアドラに後方支援の部隊の指揮を任されてからと言うもの、ドロシーの日々は一変した。
朝も夜も問わずにドロシーは指示に明け暮れた。休みの時間があればポーションを作り、自身が貯蔵していたものも惜しみなく使うようにと指示を出した。
当初は部隊の人間や聖女たちはドロシーに対して反発する気持ちはあったようだ。が、ディアドラが全面的にドロシーを支持したこと、さらには彼女自身が優秀な薬師だったこともあり徐々に反発は収まりつつある。今では大体の人間がドロシーに協力的だ。
ルーシャンたちが魔物退治に旅立って三週間が過ぎた。王家が抱える戦闘部隊は交代で戦地に向かい、魔物と戦い続けている。新しく結界を張るとしても一ヶ月はかかるそうだ。そのため、後一週間は耐える必要があった。
「お嬢様。こちらはどうなさいますか?」
「そこにおいておいて頂戴。あとで検品するわ」
「かしこまりました」
リリーはドロシーの補佐として必死に動いてくれている。ダニエルは救護班として動いている。皆が皆、このネイピア王国を守るために動いているのだ。
(とりあえず、ポーションの納品は出来たみたいね。あとはこれを改良して……)
王都にある薬屋からある程度のポーションを買い取った。が、世間一般的に出回るポーションの治癒能力はお世辞にも高いものとはいえない。けがの多い冒険者などは基本的に特注で頼む。だからこそ、ドロシーも特注で頼もうかと思ったものだ。
しかし、この魔物退治に使われているお金は税金である。足りない分は王家の生活費から賄われていると知り、無駄遣いは辞めようと思った。ならば、自分が出来ることは。
「そちらは第一部隊に運ばせて頂戴。聖女の部隊は負傷者の手当ての準備を。もうすぐ負傷者が戻ってくると連絡があったわ」
ディアドラに後方支援の部隊の指揮を任されてからと言うもの、ドロシーの日々は一変した。
朝も夜も問わずにドロシーは指示に明け暮れた。休みの時間があればポーションを作り、自身が貯蔵していたものも惜しみなく使うようにと指示を出した。
当初は部隊の人間や聖女たちはドロシーに対して反発する気持ちはあったようだ。が、ディアドラが全面的にドロシーを支持したこと、さらには彼女自身が優秀な薬師だったこともあり徐々に反発は収まりつつある。今では大体の人間がドロシーに協力的だ。
ルーシャンたちが魔物退治に旅立って三週間が過ぎた。王家が抱える戦闘部隊は交代で戦地に向かい、魔物と戦い続けている。新しく結界を張るとしても一ヶ月はかかるそうだ。そのため、後一週間は耐える必要があった。
「お嬢様。こちらはどうなさいますか?」
「そこにおいておいて頂戴。あとで検品するわ」
「かしこまりました」
リリーはドロシーの補佐として必死に動いてくれている。ダニエルは救護班として動いている。皆が皆、このネイピア王国を守るために動いているのだ。
(とりあえず、ポーションの納品は出来たみたいね。あとはこれを改良して……)
王都にある薬屋からある程度のポーションを買い取った。が、世間一般的に出回るポーションの治癒能力はお世辞にも高いものとはいえない。けがの多い冒険者などは基本的に特注で頼む。だからこそ、ドロシーも特注で頼もうかと思ったものだ。
しかし、この魔物退治に使われているお金は税金である。足りない分は王家の生活費から賄われていると知り、無駄遣いは辞めようと思った。ならば、自分が出来ることは。