【完結】殿下、離縁前提の結婚生活、いかがですか?~拗らせ男女の(離縁前提)夫婦生活~ 第一部【コミカライズ原作】
8.「……矛盾していますよね、そのお言葉」
☆★☆
ドロシーがルーシャンと初対面した日の翌週。ドロシーはルーシャンに会いに王城を訪れる準備をしていた。いつものようにリリーにドレスを着せてもらい、髪の毛もセットしてもらう。
本日のドロシーの装いは、薄い紫色のシンプルなドレス。金色の髪は緩くウェーブをかけており、いつもよりもふわふわとしている。髪の毛にはドレスと同じ紫色の髪飾りを付けており、今のドロシーは「女神」とも称えられそうなほど輝いていた。
「さて、行こうかしら」
そんな自分の姿を姿見で見つめ、数回頷いたドロシーはそうリリーに声をかける。これから、ルーシャンと会う日は決まってリリーを連れていくことにした。別に、特別な理由などない。ただ単に、一人で会うのが嫌だったというだけである。我ながら自分勝手かとも思うが、ドロシーは生粋の侯爵令嬢、つまりは高位貴族。これぐらいのわがままは許される……だろう。
「はい、お嬢様」
それに、リリーはドロシーの言葉を拒否したりしない。リリー自身も、なんだかんだ言ってもルーシャンの容姿や性格が気になっているのだ。だからこそ、拒否する気もないのだろう。……もちろん、それ以外にも彼女には理由があるのだが。
ドロシーがルーシャンと初対面した日の翌週。ドロシーはルーシャンに会いに王城を訪れる準備をしていた。いつものようにリリーにドレスを着せてもらい、髪の毛もセットしてもらう。
本日のドロシーの装いは、薄い紫色のシンプルなドレス。金色の髪は緩くウェーブをかけており、いつもよりもふわふわとしている。髪の毛にはドレスと同じ紫色の髪飾りを付けており、今のドロシーは「女神」とも称えられそうなほど輝いていた。
「さて、行こうかしら」
そんな自分の姿を姿見で見つめ、数回頷いたドロシーはそうリリーに声をかける。これから、ルーシャンと会う日は決まってリリーを連れていくことにした。別に、特別な理由などない。ただ単に、一人で会うのが嫌だったというだけである。我ながら自分勝手かとも思うが、ドロシーは生粋の侯爵令嬢、つまりは高位貴族。これぐらいのわがままは許される……だろう。
「はい、お嬢様」
それに、リリーはドロシーの言葉を拒否したりしない。リリー自身も、なんだかんだ言ってもルーシャンの容姿や性格が気になっているのだ。だからこそ、拒否する気もないのだろう。……もちろん、それ以外にも彼女には理由があるのだが。