【完結】殿下、離縁前提の結婚生活、いかがですか?~拗らせ男女の(離縁前提)夫婦生活~ 第一部【コミカライズ原作】
王子とは、評判勝負だ。そう、父に厳しく言い聞かせられてきた。たとえ、引きこもりのひねくれ王子だと言われていたとしても、その評判をさらに落とすことだけは避けたいのだ。
(それにしても、この令嬢はつまらないな。ドロシー嬢くらい刺激がないと、楽しくない)
そして、ルーシャンはエイリーンの話を聞きながらそんなことを思ってしまう。ドロシーは、ポーションが大好きだ。しかし、その話には何処か面白さがあり、興味を引かれた。それに対して、エイリーンの話はどうだろうか。自慢話ばかりであり、誇張された表現ばかりを使う。そうなってしまえば、飽きるのも時間の問題だった。
「エイリーン嬢、悪いけれど、俺はそろそろ帰るから」
そのため、ルーシャンは早々にエイリーンに見切りをつけ、ドロシーを捜して歩き出す。聖女についての話を聞ければ。そう思っていたが、エイリーンからは望む情報を引き出せないだろう。聖女については機密事項が多く、王子でさえ知らないこともあるのだ。王家の中で、聖女についてのすべてを知っているのは、同じ女性である王妃ディアドラくらいだろう。
(さて、ドロシー嬢を誘って帰るか)
さすがに、妻を置いて帰るわけにはいかないだろう。そんなことを思いながら、ルーシャンはドロシーを視線だけで探した。そうすれば、すぐにドロシーは見つかる。
「ドロシー嬢、帰ろうか」
その後、ドロシーに近づいて端的にそんな言葉をかければ、ドロシーは「そうですね」と同意してくれた。どうやら、引きこもりに近いドロシーも疲れ切っているようだった。
(あぁ、面倒なパーティーだったけれど……まぁ、いいや)
心の中だけでそう思い、ルーシャンはドロシーの手を取って出口に向かって歩き出すのだった。
(それにしても、この令嬢はつまらないな。ドロシー嬢くらい刺激がないと、楽しくない)
そして、ルーシャンはエイリーンの話を聞きながらそんなことを思ってしまう。ドロシーは、ポーションが大好きだ。しかし、その話には何処か面白さがあり、興味を引かれた。それに対して、エイリーンの話はどうだろうか。自慢話ばかりであり、誇張された表現ばかりを使う。そうなってしまえば、飽きるのも時間の問題だった。
「エイリーン嬢、悪いけれど、俺はそろそろ帰るから」
そのため、ルーシャンは早々にエイリーンに見切りをつけ、ドロシーを捜して歩き出す。聖女についての話を聞ければ。そう思っていたが、エイリーンからは望む情報を引き出せないだろう。聖女については機密事項が多く、王子でさえ知らないこともあるのだ。王家の中で、聖女についてのすべてを知っているのは、同じ女性である王妃ディアドラくらいだろう。
(さて、ドロシー嬢を誘って帰るか)
さすがに、妻を置いて帰るわけにはいかないだろう。そんなことを思いながら、ルーシャンはドロシーを視線だけで探した。そうすれば、すぐにドロシーは見つかる。
「ドロシー嬢、帰ろうか」
その後、ドロシーに近づいて端的にそんな言葉をかければ、ドロシーは「そうですね」と同意してくれた。どうやら、引きこもりに近いドロシーも疲れ切っているようだった。
(あぁ、面倒なパーティーだったけれど……まぁ、いいや)
心の中だけでそう思い、ルーシャンはドロシーの手を取って出口に向かって歩き出すのだった。