玉響の花雫 あなたにもう一度恋を 壱
筒井さんと蓮見さんと古平さんは
晩御飯前に散歩してくると
出かけてしまったので、亮さんと
仲良くカレーとサラダを
作ることにした。
それにしても2人とも料理が
出来ないなんて普段
どうしているんだろう‥‥
もしかしてもう同棲してる人が
居たりするのだろうか。
想うだけなら自由だけど、
肝心なところが何にも聞けないでいる
『井崎さんって滉一と仲良いね?』
「えっ?そ、そんなことないですよ。」
絶対さっきのチョコレートのやり取りを見てたからそう思ってるだけだと思う
でも、少し前までの遠い存在からしたら、こうしてふざけあったりして
一緒に珈琲を飲んだりも出来てるから
前とは確実に変わってはきてる。
「亮さんこそ筒井さん達と仲が
良いですよね?大学から
でしたよね?」
筒井さんが大学生かぁ‥‥
きっと今と変わらずカッコよくて
モテてたんだろうな‥‥
『アイツは‥‥昔色々あって
一時、大学にさえ来なかったことが
あったんだ。』
えっ?
筒井さんが?
『家でも色々あったし、見てれば
分かるけどすごくモテたんだ。
詳しくは言えないけど、
ある時から酷く荒れて、
クラブや女遊びも激しくなって
手がつけられない状態だった。
警察にも迎えに行ったことも
あるんだよ?信じられないでしょ?』
驚きすぎて頷くことしか出来ない。
温厚で優しくて物静かなイメージなのに
そんなに荒れていたなんて‥‥
女遊びが激しいのは今更気にしても
仕方ないけど、やっぱり普通に
考えると落ち込んでしまう
『でも、ある人に出会ってから
急に真面目で大人しくなったし、
あまりの変わりように最初は
みんな近寄るのも恐れてたくらい。』
「それからはずっと今みたいな
感じなんですか?」
『大人しくはなったんだけど、
大人しすぎるっていうか不気味
だったかな‥‥。でも今日
井崎さんと話してて笑ってた
滉一を見てなんか懐かしかった。』
お肉と野菜を炒めながら、
亮さんが安心したようにため息を
吐くと私を見て笑った。
『井崎さん。アイツ難しいところ
があるけど、やっと変われた
気がしてるからこれからも
諦めずにそばにいてあげて欲しい。』
えっ?
お水と赤ワインをお鍋に入れてから
蓋をすると、私の顔を覗き込んだ
『滉一のこと好きでいてあげて。
ツライこともあると思うけど、
俺は井崎さんに頑張って欲しい。』
真剣だけど何処か優しい眼差しに
何故だか涙がこぼれそうになる。
「私‥‥一度フラれてて‥‥。
それなのにあつかましくこうして
のこのこ着いてきてるんです。
それでも頑張った方がいいですか?」
晩御飯前に散歩してくると
出かけてしまったので、亮さんと
仲良くカレーとサラダを
作ることにした。
それにしても2人とも料理が
出来ないなんて普段
どうしているんだろう‥‥
もしかしてもう同棲してる人が
居たりするのだろうか。
想うだけなら自由だけど、
肝心なところが何にも聞けないでいる
『井崎さんって滉一と仲良いね?』
「えっ?そ、そんなことないですよ。」
絶対さっきのチョコレートのやり取りを見てたからそう思ってるだけだと思う
でも、少し前までの遠い存在からしたら、こうしてふざけあったりして
一緒に珈琲を飲んだりも出来てるから
前とは確実に変わってはきてる。
「亮さんこそ筒井さん達と仲が
良いですよね?大学から
でしたよね?」
筒井さんが大学生かぁ‥‥
きっと今と変わらずカッコよくて
モテてたんだろうな‥‥
『アイツは‥‥昔色々あって
一時、大学にさえ来なかったことが
あったんだ。』
えっ?
筒井さんが?
『家でも色々あったし、見てれば
分かるけどすごくモテたんだ。
詳しくは言えないけど、
ある時から酷く荒れて、
クラブや女遊びも激しくなって
手がつけられない状態だった。
警察にも迎えに行ったことも
あるんだよ?信じられないでしょ?』
驚きすぎて頷くことしか出来ない。
温厚で優しくて物静かなイメージなのに
そんなに荒れていたなんて‥‥
女遊びが激しいのは今更気にしても
仕方ないけど、やっぱり普通に
考えると落ち込んでしまう
『でも、ある人に出会ってから
急に真面目で大人しくなったし、
あまりの変わりように最初は
みんな近寄るのも恐れてたくらい。』
「それからはずっと今みたいな
感じなんですか?」
『大人しくはなったんだけど、
大人しすぎるっていうか不気味
だったかな‥‥。でも今日
井崎さんと話してて笑ってた
滉一を見てなんか懐かしかった。』
お肉と野菜を炒めながら、
亮さんが安心したようにため息を
吐くと私を見て笑った。
『井崎さん。アイツ難しいところ
があるけど、やっと変われた
気がしてるからこれからも
諦めずにそばにいてあげて欲しい。』
えっ?
お水と赤ワインをお鍋に入れてから
蓋をすると、私の顔を覗き込んだ
『滉一のこと好きでいてあげて。
ツライこともあると思うけど、
俺は井崎さんに頑張って欲しい。』
真剣だけど何処か優しい眼差しに
何故だか涙がこぼれそうになる。
「私‥‥一度フラれてて‥‥。
それなのにあつかましくこうして
のこのこ着いてきてるんです。
それでも頑張った方がいいですか?」