玉響の花雫       あなたにもう一度恋を 壱
亮さんのカレーは赤ワインが入っていて
大人の味付けだったけどすごく美味しくてみんなおかわりをしていた。


ご飯が足りなくなるからと
亮さんに言われて土鍋で3合ほど
追加して炊いていたのもなくなり、
カレーも残らず食べ切ってくれた。


『はぁ‥お腹いっぱい。
 明日も運動しないとダメだね。
 起きれるかな。』


『こだちゃん何言ってんの?
 夜はこれからでしょ?
 寝れると思ってんの?』


『寝ますよ!今日は井崎さんも
 いるんだから男同士でどうぞ
 飲んでくださいませ。』


洗い物を散歩しに行った3人で
してくれていたので、私と亮さんは
ソファに座ってくつろがせて頂いた。


それにしてもビールの缶だけで、
もうゴミ袋がすごい量。


夕食の時に白ワインとシャンパンを
3本開けてたしまだ飲むのかな?


私も久しぶりにこんなにご飯を
沢山食べた気がする‥‥
明日の朝早起きして走ろうかな。


一階の広い浴室の横に確か
洗濯乾燥機があったから、
使っていいか聞いてみよう。


「蓮見さん、洗濯乾燥機って
 使ったらダメですか?」


『ん?いいよ。』


「ありがとうございます。
 明日の朝走ろうと思うんですけど
 服が足りなくて。助かります。」


2階に行って今日着たスポーツウェア
一式をランドリーバックに入れて
持ってくると洗濯機に入れて持参しておいた洗剤と一緒にセットした。


よし、これで大丈夫。
明日帰る前にもう一度あの景色を
見ながらマウンテンバイクで
走りたかったんだよね。


秋にまたおいでって言ってくれたけど、
もしかしたらツラクなって来られない
かもしれない。


今回勇気を出して来れたんだから、
いっぱい思い出に残したかった。


コンコン

「はい」

『井崎さん、どうせならここでお風呂
 入ったら?広くてゆっくりできるし、
 洗濯物もそのあと纏めて洗って乾燥
 したらラクでしょ?私も上で
 入ってくるから。』


「えっ?でもいいんですか?」


『男子たちは飲んでるから湯船なんか
浸かれないし言っとくから1時間くらいゆっくりしておいで。』


「ありがとうございます。」


古平さんにお礼を言うと、
お風呂を入れてから
もう一度部屋に戻りお風呂セットを
用意してからまた一階のお風呂へと
向かった。


頭と体を洗ってから洗濯機を
セットすると、持ってきていた
シートマスクで顔パックをしたり
保湿用のボディーミルクを
全身に塗った。


リビングからは笑い声や話し声が
絶えず聞こえてきていて、
一度部屋に荷物を置きに行くと、
古平さんはもういなかったので、
一階に降りていくことにした。


あれ?
リビングの電気が消えてる?

また映画でも見始めたのかな?



ガチャ
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