クールなエリート外交官の独占欲に火がついて 〜交際0日な私たちの幸せ演技婚〜
 祐駕くんが並んで買ってくれたのは、薄茶色の揚げ物だった。琥珀色のクリームが添えられている。

 道の端に移動すると、「このムースにつけて食べるんだ」と、祐駕くんは湯気の立つそれに琥珀色のクリームをつけて、ぱくっと一口。

「うん、うまい」

 祐駕くんの柔らかい笑顔に、食べてみたい欲に駆られる。

「これ、何? 唐揚げ?」
「当ててみろ」

 祐駕くんは言いながら、クリームをつけたそれを私の口元に近づける。

 あ、あーん!?
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