クールなエリート外交官の独占欲に火がついて 〜交際0日な私たちの幸せ演技婚〜
 それからも、私たちはクリスマスマーケットの屋台グルメを堪能した。

 寒い中で食べる熱々の屋台料理は、どれもとても美味しい。そう感じるのは、祐駕くんがそばにいるからかもしれない、なんて思ったりもした。

「わあ、りんご飴も売ってる! こっちはチョコバナナだし、わたあめもある!」

 不意に日本と同じような屋台を見つけて、謎にテンションが上がった。

「こういうものは、世界共通なのかもな」

 祐駕くんはクスクス笑っている。それで、私もつい笑ってしまった。

 隣の屋台では、可愛い人形みたいなものを売っていた。

「これは何? 可愛い」

 豚やテントウムシを模した、キャラクターのフィギュアのようなもの。

「これは、マジパンだな」
< 104 / 251 >

この作品をシェア

pagetop