クールなエリート外交官の独占欲に火がついて 〜交際0日な私たちの幸せ演技婚〜
その後、無事に式典が行われることになり、私は大臣たち全員をホームまで案内した。
それから、私は水素電車の先頭車両へ向かった。運転士に、今日の最後のミッションの、挨拶をするために。
「旭飛」
旭飛はもう運転室に乗り込んでいて、出発の時を待っていた。声をかけると、旭飛はすぐに窓を開けてくれた。
「お、映茉。対応、終わったんだな」
うん、と返せば旭飛はにぃっと微笑む。
「お前の落ち着いた対応、やっぱりすげえよ。さすが、駅員の鏡だな」
「ありがと」
屈託ない笑みが、無性に嬉しい。
「旭飛もありがとう。運転前で気を張ってるはずなのに、あんなに動いてくれて」
「おう! 俺だって一応、元駅員だからな」
旭飛はそう言って笑う。けれど、彼の本業はここから先だ。
だから、私は精一杯のエールを送る。
「頑張ってね」
「おう! 映茉に負けないように、頑張るわ!」
互いに敬礼を切っていると、旭飛に視線で背後を示される。振り返ると、祐駕くんが立っていた。
それから、私は水素電車の先頭車両へ向かった。運転士に、今日の最後のミッションの、挨拶をするために。
「旭飛」
旭飛はもう運転室に乗り込んでいて、出発の時を待っていた。声をかけると、旭飛はすぐに窓を開けてくれた。
「お、映茉。対応、終わったんだな」
うん、と返せば旭飛はにぃっと微笑む。
「お前の落ち着いた対応、やっぱりすげえよ。さすが、駅員の鏡だな」
「ありがと」
屈託ない笑みが、無性に嬉しい。
「旭飛もありがとう。運転前で気を張ってるはずなのに、あんなに動いてくれて」
「おう! 俺だって一応、元駅員だからな」
旭飛はそう言って笑う。けれど、彼の本業はここから先だ。
だから、私は精一杯のエールを送る。
「頑張ってね」
「おう! 映茉に負けないように、頑張るわ!」
互いに敬礼を切っていると、旭飛に視線で背後を示される。振り返ると、祐駕くんが立っていた。