クールなエリート外交官の独占欲に火がついて 〜交際0日な私たちの幸せ演技婚〜
「えっと、ドイツだよね! 私、ノイシュバンシュタイン城行きたい! あと、クリスマスマーケットも行ってみたいな」
「ノイシュバンシュタイン城と、クリスマスマーケットな。一か月後なら、もう始まってる頃だ。ただ、寒いからな。覚悟しとけ?」
「うん。仕事、休み取れるように調整するね!」

 思わず前のめりになってしまう。と、祐駕くんはキョトンとして。

「ごめん。ドイツ行けるかもって思ったら、テンション上がっちゃった」
「いや、いい」

 祐駕くんは、クスクス笑った。だから、私もつい笑ってしまった。
< 64 / 251 >

この作品をシェア

pagetop