俺様レーサーは冷然たる彼女に愛を乞う
*
「本当に感謝の気持ちでいっぱいです」
「フッ、……礼ならベッドの上で」
「もうっ」
「そろそろ2人目を考えてもいい頃だろ」
「へ?」
「再発の恐れもほぼないって神坂医師が」
「っっ…」
再発した場合のことを考え、ずっと避妊してくれている彼。
また命の選択を迫られるかもしれないからだ。
「もう1人欲しいの?」
「1人と言わず、2人でも3人でも俺はウェルカムだけど」
「えっ」
「とりあえずは、羽禾に似た娘でもつくるか」
「っっ」
スッと腰を抱き寄せる彼。
有無を言わさず唇が奪われる。
「んっ……明日、テストドライブがあるって基さんがっ」
「おい、随分と余裕だな」
「ふぇっ?」
「俺のキス拒否って、他の男の名前を口にするとはな」
「……」
しまった。
目が笑ってない。
『本気にならない男』だなんて、誰がつけたのよ!
どう見たって、絶対的王者で君臨したいタイプじゃない!
「今夜は抱き潰すから、覚悟しろ」
「きゃっ………ンッ…」
軽々と抱き上げられた体は、少し乱雑にベッドの上に下ろされた。
―――これってデジャヴ?
「何ポカンとしてんだよ?」
「いや、……何だか、初めての夜と似てるなぁと思って」
「あ?……フッ、残念だな。あの時は手加減してやったが、今夜は一切手加減なしだ」
「ッ?!……んっ」
F1ドライバーはピットイン指示がない限り、ハイスピードで走り続ける。
『タイヤむき出しの1人乗りオープンカー』なんて誰かが言ってたけど…。
フルスロットルな彼の愛は誰にも止められない――。
~FIN~
「本当に感謝の気持ちでいっぱいです」
「フッ、……礼ならベッドの上で」
「もうっ」
「そろそろ2人目を考えてもいい頃だろ」
「へ?」
「再発の恐れもほぼないって神坂医師が」
「っっ…」
再発した場合のことを考え、ずっと避妊してくれている彼。
また命の選択を迫られるかもしれないからだ。
「もう1人欲しいの?」
「1人と言わず、2人でも3人でも俺はウェルカムだけど」
「えっ」
「とりあえずは、羽禾に似た娘でもつくるか」
「っっ」
スッと腰を抱き寄せる彼。
有無を言わさず唇が奪われる。
「んっ……明日、テストドライブがあるって基さんがっ」
「おい、随分と余裕だな」
「ふぇっ?」
「俺のキス拒否って、他の男の名前を口にするとはな」
「……」
しまった。
目が笑ってない。
『本気にならない男』だなんて、誰がつけたのよ!
どう見たって、絶対的王者で君臨したいタイプじゃない!
「今夜は抱き潰すから、覚悟しろ」
「きゃっ………ンッ…」
軽々と抱き上げられた体は、少し乱雑にベッドの上に下ろされた。
―――これってデジャヴ?
「何ポカンとしてんだよ?」
「いや、……何だか、初めての夜と似てるなぁと思って」
「あ?……フッ、残念だな。あの時は手加減してやったが、今夜は一切手加減なしだ」
「ッ?!……んっ」
F1ドライバーはピットイン指示がない限り、ハイスピードで走り続ける。
『タイヤむき出しの1人乗りオープンカー』なんて誰かが言ってたけど…。
フルスロットルな彼の愛は誰にも止められない――。
~FIN~