俺様レーサーは冷然たる彼女に愛を乞う

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「羽禾ちゃんって、本当に小食なんだね」
「そ、……そうですか？」
「ちゃんと食べてる？」
「食べてますよ」
「普段は何食べてるの？」
「……朝はシリアルが多いかな。夜はパスタとか？」
「栄養失調になるよ」
「なりませんよ」
「もっとがっつり食べても全然平気だよ。もう少し肉付きあった方が抱き心地よさそう♪」
「……はぁ」

（あなたの好みは聞いてないから）

「パスタって自炊？」
「はい。日本から事前に調味料とか保存の利くものを大量に送っておいたので」
「へぇ～。俺も羽禾ちゃんの手料理食べたいなぁ」
「食べに来ます？」
「えっ、いいの？！マジで？？」
「令子さんと話してたじゃないですか。ホームパーティーするって」
「あー言ってたね。俺は軽い冗談かと思ってたけど」
「チームの皆さんにもお世話になりましたし、お近づきの意味で」
「いいね！」
「準備してないので今日は無理ですけど、令子さんの許可がでれば、明日の夜にでも」
「ホントに？！」
「加賀谷さんには沢山お世話になったので、リクエストがあれば遠慮なくどうぞ」
「えっ、料理得意なの？」
「得意というほどではないですが、母が幼い頃に亡くなったので、家事は結構小さい頃からしてます」
「お利口さんだったんだね」

（また頭を撫でた。本当にこういうのがなかったら、もっと株が上がるのになぁ）

「俺ね、ザ・和食！みたいなのがいい」
「ホームパーティーでですか？」
「いいじゃん♪ポールやケビンも結構和食好きだし、『Blitz』メンバーは和食好き多いよ」
「そうなんですね。では、幾つか考えてみます」
「やったぁ♪」