瀬渕さんは、総務部長を愛したい。
総務飲酒会
以前、津村さんが勝手に契約を取ってしまったA社。
結局あの後連絡が来て、契約は無かったことにしたいと先方から申し出があった。
A社の中でも問題になったらしい。
部長ではなくて担当者と契約したことについて。
……当たり前だ。
今更何を言ってんのって感じなんですけど。
「僕のしたことは…間違っていたのですか」
「……」
当然でしょ。
何でまだそんな台詞が出てくるのかわからない。
「まぁ、津村くん。これに懲りたら、勝手なことしないように。まずは俺に報告、連絡をくれ。必ずだ」
「…………?」
「だから…何で不思議そうなんだよ…」
「この間は市野さんの指示じゃなかったですかね?」
「………………あぁ?」
その言葉に、市野部長の怒りは一気に頂点に達した。
「あぁ!? 俺はその日不在で、お前が勝手なことをしたんだろうがぁぁぁ!! 1つも指示していないからな!? 記憶を改ざんしようとするなよ!!」
今日も響き渡る、部長の叫び声。
変わらずケロッとしている津村さん。
メンタルが最強というか…。
部長のこと、本当に舐めているとしか思えない。