名門の魔法学校を首席で卒業した私、「女のくせに生意気だ」という理由で婚約破棄される〜代わりにもらってくれたのは、入学からずっと首席争いをしていた次席のライバル王子でした〜
次いでディルは、私に目を向けて続ける。
「頼む、ローズマリー。一緒に来てくれ。こうなったら、この町と開拓兵たちに被害が出る前に、僕たちで黒竜を倒す」
「うん、わかった」
ディルならそう判断すると思った。
王都に応援を頼むこともできるけど、その間に領地が荒らされて最悪被害者まで出てしまうかもしれない。
それならば自分の手で止めに行こうとするはずだ。
そして私も、ディルに頼まれる前から同じ意思を抱いていた。
私たちならきっと、黒竜を止められるはず。
そうと決めた私たちは、さっそく森林地帯に向かうことにした。
屋敷を飛び出し、自らの足で森林地帯へと走っていく。
前回森に行った際は馬車を使ったけれど、今回は一刻を争う状況なので身体強化魔法を使って目的地を目指す。
魔素は消費してしまうけれど、その分断然早く辿り着けるからだ。
屋敷のあるアースの町から森林地帯まで、およそ二時間ほどと言ったところだろうか。
その推測時間よりもなお早く辿り着けるように、私とディルはひたすらに草原を駆け抜ける。
町や開拓兵への被害を抑えるのも当然だけど、せっかく開拓を進めてきた森林地帯だって荒らされたくない。
他にも手を広げていた鉱山や湖が近くにあるので、できるだけ早く黒竜を止めないと。
一心不乱に草原を走り、やがて一時間ほどが経った頃、遠方に森の姿が見えてくる。
これでも随分と早い方だが、状況が状況なだけに“ようやく”といった気持ちが強かった。
そのまま私たちは足を止めることなく森の中へと入っていき、すでに整備がされている道を突き進んでいく。
その道中、不自然な地響きが足元を襲ってきて、私とディルはハッと目を合わせた。
「頼む、ローズマリー。一緒に来てくれ。こうなったら、この町と開拓兵たちに被害が出る前に、僕たちで黒竜を倒す」
「うん、わかった」
ディルならそう判断すると思った。
王都に応援を頼むこともできるけど、その間に領地が荒らされて最悪被害者まで出てしまうかもしれない。
それならば自分の手で止めに行こうとするはずだ。
そして私も、ディルに頼まれる前から同じ意思を抱いていた。
私たちならきっと、黒竜を止められるはず。
そうと決めた私たちは、さっそく森林地帯に向かうことにした。
屋敷を飛び出し、自らの足で森林地帯へと走っていく。
前回森に行った際は馬車を使ったけれど、今回は一刻を争う状況なので身体強化魔法を使って目的地を目指す。
魔素は消費してしまうけれど、その分断然早く辿り着けるからだ。
屋敷のあるアースの町から森林地帯まで、およそ二時間ほどと言ったところだろうか。
その推測時間よりもなお早く辿り着けるように、私とディルはひたすらに草原を駆け抜ける。
町や開拓兵への被害を抑えるのも当然だけど、せっかく開拓を進めてきた森林地帯だって荒らされたくない。
他にも手を広げていた鉱山や湖が近くにあるので、できるだけ早く黒竜を止めないと。
一心不乱に草原を走り、やがて一時間ほどが経った頃、遠方に森の姿が見えてくる。
これでも随分と早い方だが、状況が状況なだけに“ようやく”といった気持ちが強かった。
そのまま私たちは足を止めることなく森の中へと入っていき、すでに整備がされている道を突き進んでいく。
その道中、不自然な地響きが足元を襲ってきて、私とディルはハッと目を合わせた。