名門の魔法学校を首席で卒業した私、「女のくせに生意気だ」という理由で婚約破棄される〜代わりにもらってくれたのは、入学からずっと首席争いをしていた次席のライバル王子でした〜
こいつのせいだ。
こいつが、黒竜の封印を解いたんだ。
私とディルに恨みを持っているから、開拓を進めているピートモス領をめちゃくちゃにするために黒竜を解放した。
ディルもその事実に気付き、マーシュに怒りの視線を向ける。
「落ちるところまで落ちたな、マーシュ・ウィザー……!」
「ハハッ! そうだ、その顔だ……! その顔が見たかったんだ、ディル・マリナード!」
マーシュの下品な笑い声が、森の中に木霊する。
その声に憤りを覚えたように、ディルの拳に次第に力が込められていった。
対して私は、彼の後ろで静かに俯く。
「ローズマリー、貴様の絶望した顔も見せてみろ! すべて貴様が原因だ! 貴様のせいでこの領地は、完全に滅ぶことになるんだよ!」
マーシュの悪意に満ちた視線を感じる。
私に責任を感じさせたいのだろう。あからさまに自責を煽るような口ぶりである。
とはわかっているものの、私の胸には否応なく責任感と後悔が湧いてきてしまった。
私がこの事態を招いてしまった。
私がマーシュの怒りを買ってしまったから、ここまで絶望的な状況に追い込まれてしまったんだ。
私のせいで、大切な領地が、開拓兵のみんなが……
「…………ふざけるな」
私は絶望ではなく、怒りに満ちた顔を上げた。
マーシュはその視線を受けて、驚愕したように目を見開く。
これは私のせいなんかじゃない。すべてはこの男が原因だ。
こいつが、黒竜の封印を解いたんだ。
私とディルに恨みを持っているから、開拓を進めているピートモス領をめちゃくちゃにするために黒竜を解放した。
ディルもその事実に気付き、マーシュに怒りの視線を向ける。
「落ちるところまで落ちたな、マーシュ・ウィザー……!」
「ハハッ! そうだ、その顔だ……! その顔が見たかったんだ、ディル・マリナード!」
マーシュの下品な笑い声が、森の中に木霊する。
その声に憤りを覚えたように、ディルの拳に次第に力が込められていった。
対して私は、彼の後ろで静かに俯く。
「ローズマリー、貴様の絶望した顔も見せてみろ! すべて貴様が原因だ! 貴様のせいでこの領地は、完全に滅ぶことになるんだよ!」
マーシュの悪意に満ちた視線を感じる。
私に責任を感じさせたいのだろう。あからさまに自責を煽るような口ぶりである。
とはわかっているものの、私の胸には否応なく責任感と後悔が湧いてきてしまった。
私がこの事態を招いてしまった。
私がマーシュの怒りを買ってしまったから、ここまで絶望的な状況に追い込まれてしまったんだ。
私のせいで、大切な領地が、開拓兵のみんなが……
「…………ふざけるな」
私は絶望ではなく、怒りに満ちた顔を上げた。
マーシュはその視線を受けて、驚愕したように目を見開く。
これは私のせいなんかじゃない。すべてはこの男が原因だ。