名門の魔法学校を首席で卒業した私、「女のくせに生意気だ」という理由で婚約破棄される〜代わりにもらってくれたのは、入学からずっと首席争いをしていた次席のライバル王子でした〜
「ぐああぁぁぁ!!!」
魔装によって体を守ってはいたが、マーシュの力では四階位の魔法を防ぎ切ることはできなかったらしい。
奴は鋼の剣を取り落とすと、それに続くように地面に倒れた。
この【交錯する雷鎖】は持続時間が長く、対象者をしばらくの間拘束することができる。
下手に動こうとすればさらに強い電気が走るようになっているので、マーシュはここから身動きがとれなくなったということだ。
戦いが終わった後、王都から衛兵を呼んで身柄を引き取ってもらうとしよう。
ただその前に……
私は倒れているマーシュの襟元を掴み、顔を上げさせて全力で右手を振りかぶった。
パンッ!
「うっ!」
頬を叩いた衝撃でマーシュは横たわり、地面で呻き声をこぼす。
赤くなった頬の痛みに奴は悶えており、私はそれを見下ろしながら、語気を強めて言葉を浴びせた。
「よくもここまでたくさんの人たちに迷惑をかけてくれたわね! 絶対にその罪を償わせてやる! これはその最初の一発よ」
「うっ……ぐぅ……!」
私自身もマーシュに被害を受けたので、こうして報いることができてよかったと思う。
その様子を傍らで見守っていたディルは、笑みを浮かべて頷いてくれた。
「やっぱりそれくらい強気な方が、よっぽど君らしいよ」
「行こう、ディル。黒竜を止めに。みんなで広げてきたこの領地を、絶対に守らないと」
「あぁ」
私とディルはそう言い合うと、縛りつけたマーシュをその場に残し、森林地帯の奥地を目指して再び走り出した。
魔装によって体を守ってはいたが、マーシュの力では四階位の魔法を防ぎ切ることはできなかったらしい。
奴は鋼の剣を取り落とすと、それに続くように地面に倒れた。
この【交錯する雷鎖】は持続時間が長く、対象者をしばらくの間拘束することができる。
下手に動こうとすればさらに強い電気が走るようになっているので、マーシュはここから身動きがとれなくなったということだ。
戦いが終わった後、王都から衛兵を呼んで身柄を引き取ってもらうとしよう。
ただその前に……
私は倒れているマーシュの襟元を掴み、顔を上げさせて全力で右手を振りかぶった。
パンッ!
「うっ!」
頬を叩いた衝撃でマーシュは横たわり、地面で呻き声をこぼす。
赤くなった頬の痛みに奴は悶えており、私はそれを見下ろしながら、語気を強めて言葉を浴びせた。
「よくもここまでたくさんの人たちに迷惑をかけてくれたわね! 絶対にその罪を償わせてやる! これはその最初の一発よ」
「うっ……ぐぅ……!」
私自身もマーシュに被害を受けたので、こうして報いることができてよかったと思う。
その様子を傍らで見守っていたディルは、笑みを浮かべて頷いてくれた。
「やっぱりそれくらい強気な方が、よっぽど君らしいよ」
「行こう、ディル。黒竜を止めに。みんなで広げてきたこの領地を、絶対に守らないと」
「あぁ」
私とディルはそう言い合うと、縛りつけたマーシュをその場に残し、森林地帯の奥地を目指して再び走り出した。