名門の魔法学校を首席で卒業した私、「女のくせに生意気だ」という理由で婚約破棄される〜代わりにもらってくれたのは、入学からずっと首席争いをしていた次席のライバル王子でした〜
ディル・マリナード、当時十二歳。
今まで誰にも負けたことがなかった彼が、初めて黒星をつけられた。
とんでもない敗北感と屈辱を味わい、その怒りを直接ローズマリーにぶつけた。
『ローズマリー! 次の試験では絶対に僕が勝つ!』
それからというもの、試験や課題がある度にローズマリーに勝負を仕掛けた。
自分が負けるなんて絶対にありえない。何かの間違いだと証明するために。
しかし毎回見事に負かされた。
どれだけ勉学と訓練を積んでも、ローズマリーにはあと一歩だけ届かなかった。
そして力を付けていくほどに、ディルは痛感させられることになる。
ローズマリーがどれほどの逸材かということを。
ローズマリーは決して、魔法の才能に恵まれているというわけではなかった。
自分のように生まれながらに莫大な魔素を宿しているわけでもない。
凄まじい魔力を有しているわけでもない。
感覚や想像力に長けているわけでもない。
彼女はただ、魔法が好きなだけだった。
魔法を使うのが好き、魔法を見るのが好き、魔法を調べるのが好き。
その好きを原動力にして、ローズマリーは無自覚に超人的な速度で成長を遂げていた。
天賦の才に恵まれている者を凌駕するほどの、恐ろしい成長の早さ。
自分が類稀なる天才だと自覚しているからこそ、ディルはローズマリーの凄さに打ちのめされた。
好きというだけでここまで成長できる人間がいることに、心の底から驚かされた。
『ローズマリー、君はいったいどこまで強く……』
今まで誰にも負けたことがなかった彼が、初めて黒星をつけられた。
とんでもない敗北感と屈辱を味わい、その怒りを直接ローズマリーにぶつけた。
『ローズマリー! 次の試験では絶対に僕が勝つ!』
それからというもの、試験や課題がある度にローズマリーに勝負を仕掛けた。
自分が負けるなんて絶対にありえない。何かの間違いだと証明するために。
しかし毎回見事に負かされた。
どれだけ勉学と訓練を積んでも、ローズマリーにはあと一歩だけ届かなかった。
そして力を付けていくほどに、ディルは痛感させられることになる。
ローズマリーがどれほどの逸材かということを。
ローズマリーは決して、魔法の才能に恵まれているというわけではなかった。
自分のように生まれながらに莫大な魔素を宿しているわけでもない。
凄まじい魔力を有しているわけでもない。
感覚や想像力に長けているわけでもない。
彼女はただ、魔法が好きなだけだった。
魔法を使うのが好き、魔法を見るのが好き、魔法を調べるのが好き。
その好きを原動力にして、ローズマリーは無自覚に超人的な速度で成長を遂げていた。
天賦の才に恵まれている者を凌駕するほどの、恐ろしい成長の早さ。
自分が類稀なる天才だと自覚しているからこそ、ディルはローズマリーの凄さに打ちのめされた。
好きというだけでここまで成長できる人間がいることに、心の底から驚かされた。
『ローズマリー、君はいったいどこまで強く……』