名門の魔法学校を首席で卒業した私、「女のくせに生意気だ」という理由で婚約破棄される〜代わりにもらってくれたのは、入学からずっと首席争いをしていた次席のライバル王子でした〜
朝食を済ませた後、私は待ちに待った書斎へと向かった。
基本的には屋敷に常駐していれば、その間は自由にしていいという。
であればやることは決まっていて、当然私は大好きな魔法に時間を使うことにした。
具体的には魔導書の熟読である。
「まどうしょまどうしょ〜」
書斎にはどんな魔導書があるんだろう。
ディルは実用的じゃない魔導書も紛れているかもと言っていたけど、私にとっては宝物と同じだ。
くだらない魔法でも、子供っぽい魔法でも、私の大好きな魔法に変わりはない。
そんな魔法とまた出会えるかと思うとわくわくが止まらず、思わずスキップしながら廊下を歩いていると……
「あっ、ディル」
前方からディルが歩いてきた。
何やら手に書類を持っていて、それに目を落としているのでこちらに気付いていない。
私は咄嗟に普通の歩き方に戻しながら、なんて声をかけようか迷ってしまった。
別に普通に声をかければいいだけなんだけど、学校の廊下をすれ違う時は、いつもお互いに鋭い視線を交換していたから。
そう考えると今の関係性は奇妙なものだなと思いつつ、とりあえず無難な挨拶を送ることにする。
「お、おはよう、ディル」
「んっ? あぁ、おはよう」
ディルは私に気付いて立ち止まり、挨拶を返してくれる。
なんか同じ屋敷で寝起きしたと考えると妙な気まずさがあって、少しぎこちなくなってしまった。
基本的には屋敷に常駐していれば、その間は自由にしていいという。
であればやることは決まっていて、当然私は大好きな魔法に時間を使うことにした。
具体的には魔導書の熟読である。
「まどうしょまどうしょ〜」
書斎にはどんな魔導書があるんだろう。
ディルは実用的じゃない魔導書も紛れているかもと言っていたけど、私にとっては宝物と同じだ。
くだらない魔法でも、子供っぽい魔法でも、私の大好きな魔法に変わりはない。
そんな魔法とまた出会えるかと思うとわくわくが止まらず、思わずスキップしながら廊下を歩いていると……
「あっ、ディル」
前方からディルが歩いてきた。
何やら手に書類を持っていて、それに目を落としているのでこちらに気付いていない。
私は咄嗟に普通の歩き方に戻しながら、なんて声をかけようか迷ってしまった。
別に普通に声をかければいいだけなんだけど、学校の廊下をすれ違う時は、いつもお互いに鋭い視線を交換していたから。
そう考えると今の関係性は奇妙なものだなと思いつつ、とりあえず無難な挨拶を送ることにする。
「お、おはよう、ディル」
「んっ? あぁ、おはよう」
ディルは私に気付いて立ち止まり、挨拶を返してくれる。
なんか同じ屋敷で寝起きしたと考えると妙な気まずさがあって、少しぎこちなくなってしまった。