名門の魔法学校を首席で卒業した私、「女のくせに生意気だ」という理由で婚約破棄される〜代わりにもらってくれたのは、入学からずっと首席争いをしていた次席のライバル王子でした〜
何度負けても果敢に立ち向かってくる根性。
筋金入りの魔法好きを自負している私と同じくらいの魔法好き。
だからこそ絶対に負けたくない相手で、ますます私も魔法の勉学と修練に励むようになっていた。
今にして思えば、私がここまで魔法の腕を上達させることができたのは、追いかけ続けてくるディルの存在があったおかげかもしれない。
そして結果として私は、この六年間で一度もディルに敗北を許さなかった。
最後の卒業試験でも私が勝って、長らく続いた喧嘩にようやくの終止符が打たれたと思ったんだけど……
『結局僕は、この六年間で一度も君に勝つことができなかった。でも、僕たちの勝負はまだ終わっていない。勝ち逃げなんて絶対にさせないからな』
第一印象の時とは打って変わって、大人らしい落ち着きを得たディル。
そんな彼から、卒業試験の結果発表直後にそう宣言をされてしまった。
気付けば彼との勝負を楽しむようになっていた私は、その宣言に対して大きな頷きを返した。
『望むところよ。私は大好きな魔法で、誰にも負けるつもりはないから』
私とディルは、そんなライバル関係である。
そのディルが、盛り上がっていた卒業生たちに対して呆れた一声を投じ、沈黙を招いていた。
筋金入りの魔法好きを自負している私と同じくらいの魔法好き。
だからこそ絶対に負けたくない相手で、ますます私も魔法の勉学と修練に励むようになっていた。
今にして思えば、私がここまで魔法の腕を上達させることができたのは、追いかけ続けてくるディルの存在があったおかげかもしれない。
そして結果として私は、この六年間で一度もディルに敗北を許さなかった。
最後の卒業試験でも私が勝って、長らく続いた喧嘩にようやくの終止符が打たれたと思ったんだけど……
『結局僕は、この六年間で一度も君に勝つことができなかった。でも、僕たちの勝負はまだ終わっていない。勝ち逃げなんて絶対にさせないからな』
第一印象の時とは打って変わって、大人らしい落ち着きを得たディル。
そんな彼から、卒業試験の結果発表直後にそう宣言をされてしまった。
気付けば彼との勝負を楽しむようになっていた私は、その宣言に対して大きな頷きを返した。
『望むところよ。私は大好きな魔法で、誰にも負けるつもりはないから』
私とディルは、そんなライバル関係である。
そのディルが、盛り上がっていた卒業生たちに対して呆れた一声を投じ、沈黙を招いていた。