首なしアリスは■■のもの
「ねえ、私たち……どうなるんだろう?」
私が言うと、心は黙り込んでしまった。
心に聞いたってわかるはずがないと理解していながら、口に出さずにはいられなかった。
「わからないけど……きっと、大丈夫だよ」
何の確証もない言葉だったけれど、それを紡ぐことで心も自分を励ましているのかもしれない。
「……うん、そうだよね。大丈夫、絶対」
心と両手を握り合うと、少し前向きな気持ちになれた。
「ありす、心、白羽部長が呼んでるよ」
水無君にそう言われて、私たちは白羽部長のもとへ向かった。
「みんな、不安なのはわかるけど――まずは慌てないで、落ち着いてほしい」
部員のみんなの前で白羽部長が口にしたのは、そんな言葉だった。
不安なのはきっと白羽部長も変わらないはずなのに、いつだって私たちを束ね、安心させてくれる、優しく力強い口調だ。
すすり泣いていた千結も、ようやく泣きやんだようだ。
しゃくりあげる背中を、祐奈が傍に寄り添ってさすってあげている。
「それと、これを見てほしい」