首なしアリスは■■のもの
……私も、同じ気持ちだ。
知らぬ間に、ぬるい涙が頬を伝って床へと零れ落ちていた。
でもきっと、祐奈と特別仲が良かった千結は、もっともっと悔いているはずだ。
……親友を、信じてあげられなかった、と。
「……やっぱり、教えてよ。私だって悲しいよ……どうしてああなったかくらい、知っておきたいな」
心が悲しそうに顔を歪める。
心の言う通りだと思う。
――重たい唇を動かして、私たちの罪を打ち明けた。
「そっか……」
すべてを知った心は、その一言しか発さなかった。
……どう、思っただろうか。
心は俯いていて、表情は読めない。
私と千結も、いたたまれず、顔をそむけたときだった。
「辛かったね……」
頬を濡らした心は、私と千結を両手で抱きしめた。
――その優しさを素直に受け取れなかったのは、きっと、祐奈のほうが辛かったのにという気持ちがあるからだ。