首なしアリスは■■のもの
命令は絶対!
あれからずっと、部屋でふさぎ込んでいた。
千結は死んだ、波多君も死んだ。
恭君は頭がおかしくなってしまった。
どうすればいいんだろう、どうしてこうなってしまったんだろう。
私は初めから、すべて間違っていたのかもしれない。
こんな事態に至った理由を思い起こそうと、考える。
咲真は、私たちは文化祭の準備をしていたと言っていた――思い出せ。
思い出せ。
必死に頭の中を探ると、曖昧だった記憶の輪郭が段々と鮮明になる。
――確かに、そうだった。
劇の準備で、私は小道具係をしていた。
桃矢君の言っていた通り、材料の入った段ボールを運んで、階段で恭君にぶつかった。
部室で段ボールを開けようとして、水無君に怪我をさせた。
心と一緒に水無君を手当しようとして――もっと先へと記憶をなぞろうとして、頭痛に襲われる。