夜の声


エレベーターは

いつものように

職員と患者とつきそいと見舞いで

いっぱいだった


二回

乗れずにやりすごした
あとに

奇跡的に

二人だけで
エレベーターに乗り込む

彼女…日和は
14階を押したあと

12階のボタンをなで

くるりと向き直る


『私 今 昼休み
いやじゃなければ
一緒に食べない? 』
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