ずっと君と、桜を見ていたい――❀.*゚
記憶は高校二年生の時にさかのぼる。
春、朝早くから茶色の豆柴の子犬、シロと一緒に散歩をしている時だった。最近は人が怖くて学校にはいけていない。シロと一緒に散歩をする時間は、誰にも合わないから唯一外に出られる時間だ。
「ワン!」
いつもはまっすぐ行く道なのに、シロが急に曲がりだした。道を曲がると、草がぼうぼうで、サンダルで入ると足がかゆくなりそうな広い空き地がある。その中にシロが吸い込まれるように入っていった。僕もシロと繋がっているリードに引っ張られて中へ。幸いスニーカーと長いデニムのパンツだったからかゆくはならない。
空き地の中に入った時、突然シロが細い道路を越えたところにある、知らない人の家に向かって吠えだした。
その家はちょっと古めな雰囲気で、誰か住んでいるのかな?って感じの家だった。
その家の近くによると、大きな窓から外を見ている、少し年上ぐらいの可愛い女の子と目があった。彼女の全身が見えていて、着ている白いワンピースがとても似合っていた。
目が合った瞬間に僕はドキッとして、思わず目をそらしてしまった。そしてシロのリードを引っ張り、いつもの散歩道へ戻った。
家に帰ってからも、ずっと彼女の顔が頭の中から離れない。家族以外に珍しく目を合わせた人だからってのもあるけど……。
だって、すごく寂しそうな表情でこっちを見つめていたから。
春、朝早くから茶色の豆柴の子犬、シロと一緒に散歩をしている時だった。最近は人が怖くて学校にはいけていない。シロと一緒に散歩をする時間は、誰にも合わないから唯一外に出られる時間だ。
「ワン!」
いつもはまっすぐ行く道なのに、シロが急に曲がりだした。道を曲がると、草がぼうぼうで、サンダルで入ると足がかゆくなりそうな広い空き地がある。その中にシロが吸い込まれるように入っていった。僕もシロと繋がっているリードに引っ張られて中へ。幸いスニーカーと長いデニムのパンツだったからかゆくはならない。
空き地の中に入った時、突然シロが細い道路を越えたところにある、知らない人の家に向かって吠えだした。
その家はちょっと古めな雰囲気で、誰か住んでいるのかな?って感じの家だった。
その家の近くによると、大きな窓から外を見ている、少し年上ぐらいの可愛い女の子と目があった。彼女の全身が見えていて、着ている白いワンピースがとても似合っていた。
目が合った瞬間に僕はドキッとして、思わず目をそらしてしまった。そしてシロのリードを引っ張り、いつもの散歩道へ戻った。
家に帰ってからも、ずっと彼女の顔が頭の中から離れない。家族以外に珍しく目を合わせた人だからってのもあるけど……。
だって、すごく寂しそうな表情でこっちを見つめていたから。