ズタズタに傷ついた私に滾る溺愛をくれたのは、美しい裸身の死神でした
どのパーツも、凛が事あるごとに夢想した好みのタイプを具現化していた。

バランスよく配置された目鼻は線対称に近く、その整いすぎともいえる顔は、まるで光を纏うかのように美しかった。

帰るところがないのなら、ここにいてもいい。そんな思いが、美しい顔に見とれて緩んだ心の隙間から滲みだす。

とはいえ相手は人間ならだれもが恐れおののくべき存在だった。家にいさせようなどと思うのは、ほんの一瞬の気の迷い以外の何物でもない。

「まったく、どうしてくれる。お前のその姿を見ていたらまた俺は・・・」

ふと我に返りお互いの姿に目をやると、ショーツしか身に着けていなかった。唇を塞がれ、大きな手が胸のふくらみを包み込んだ。

「だめ・・・もう体、壊れちゃいます」

昨晩、何度も何度も抱き潰された快楽の記憶へと、体が引き戻されていく。またたくまに男の指先で濡らされ、組み敷かれ、男の力強くも甘い腰遣いに、凛は喘いだ。
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