ズタズタに傷ついた私に滾る溺愛をくれたのは、美しい裸身の死神でした
魂をその体から引きはがそうと強く念じるが、骨が砕け、皮膚と髪が焼けこげ始めても、二人は体から出ようとしなかった。

二人は善良な人間だった。苦しい思いはさせたくなかった。

翼はありったけの力を込めて唸り声をあげて念じた。
彼らを体の中から引っ張り出し、引き剥がそうとした。

燃え移った炎で黒焦げになった体が、不自然に反り返る。それでも離れようとしない魂は、相当な痛みと苦しみを感じているはずなのに、物凄い力で自分たちの体にしがみついていた。


「あの子を置いていくわけにはいかない。」

「僕たちはあの子を幸せにしてやる前に死ぬわけにはいかない」
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