ズタズタに傷ついた私に滾る溺愛をくれたのは、美しい裸身の死神でした
俺の仕事って一体、なんなんだ。

翼は自分が死神として存在していることを恨んだ。同時に、自分が人間になりつつあることを感じた。

岸辺が言うように翼は凛と過ごすうちに、人間臭く成り果ててしまっていた。けれども翼はそんな自分が愛おしくさえ感じていた。

このままひとりの人間として、時間が許す限り凛を愛し、愛されたい、そう思っていた。だからこそ、凛に許しを請わなければと思ったのだ。
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