ズタズタに傷ついた私に滾る溺愛をくれたのは、美しい裸身の死神でした
「どうしてお父さんとお母さんを殺したの?」

「僕が殺したんじゃない」

「じゃあ誰が」

「それは・・・俺にもわからない」

「なによそれ。いみわかんない・・・じゃあ、私はどうして助けられたの」

「それは、あのとき、凛は、死ねないって思ったろう。だから」

「・・・父と母は、死にたいって思ってたの?」

怯えたように尋ねる凛をまっすぐ見据え、翼は大きく首を振った。
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