ズタズタに傷ついた私に滾る溺愛をくれたのは、美しい裸身の死神でした
父と母の死は翼が仕向けたことではなく、すでに決まっていたことだった。ならばどうして初めから翼はそう言ってくれなかったのか。翼の告白を思い返す。

「僕が殺したんじゃない」
「じゃあ誰が」
「それは・・・俺にもわからない」

たしかにそう言っていた。
本当に、どうして凛の両親が死ななければいけなかったのか、翼にもわからなかったのだ。
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