ズタズタに傷ついた私に滾る溺愛をくれたのは、美しい裸身の死神でした
あの時は、「翼が死にたくないと言っている両親を殺した」と理解した凛だったが、今思い返すと、翼の言葉に別な意味が含まれているような気がした。

───両親は、死の直前まで凛の幸せを願っていた

見張った目から、涙がこぼれた。

「お父さん、お母さん」

零れる涙をそのままに胸の前でこぶしを握り締め、凛は泣いた。

「ごめんなさい・・・私」
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