ズタズタに傷ついた私に滾る溺愛をくれたのは、美しい裸身の死神でした

仕事始め 恋の終わり

スマホのアラームで目覚めた凛は、ニュースを横目にリビングを通り過ぎ、洗面所に入った。洗顔を済ませ、一人分のトーストと目玉焼きを準備し、コーヒーメーカーで一杯のコーヒーを落とす。テレビの天気予報を眺めながら食べ終えると、化粧を済ませてスーツに着替えた。

今日は仕事始めだった。
年末年始の間に色々なことが起きたが、一周巡って結局日常に戻った、という気分だった。ただ違うのは、心の片隅に、拓斗とは別の恋しい人が棲みついた、ということだった。
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