ズタズタに傷ついた私に滾る溺愛をくれたのは、美しい裸身の死神でした
女は吐息を刻み、悦楽に体を震わせた。



それから、ソファの背もたれに預けていた頭を転がすように向きを変え、不意に、妖艶に濡れた瞳をこちらに向けた。

視線がまっすぐに、俺を貫く。

俺は、思わず逃げ出しそうになった・・・が、すぐに思いとどまった。

女には俺の姿は見えていないのだ。

俺をじっと見つめているように視線を定めてはいるが、その目に映っているのはカーテンの隙間にのぞく、一筋のうつろな夜空だけのはず。
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