ズタズタに傷ついた私に滾る溺愛をくれたのは、美しい裸身の死神でした
「ごめん、そんなつもりはない」

言って、どうして自分が謝らなければならないのかと、自分に苛立った。

「ねえ凛」

夏美はすぐに涙がひいた瞳を上げ、うっすら微笑んだ。

「昨日一緒にいたのは誰」
「あの人は黒木さん・・・弁護士」

「ああ、そういうことか。あの弁護士さんに金銭問題の解決を依頼したのね」

夏美はうなずき、獲物を見つけたようなぎらつきを一瞬瞳に閃かせた。

「ただの弁護士と依頼人の関係ってことね」
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