大嫌いなはずなのに。~私を弄んだ御曹司に溺愛されます~
次に目を覚ました時、真上には高い真っ白な天井があった。
「あれ…?ここどこ……?」
一人暮らしの私の部屋は、狭くて天井も低い。
え、もしかして病院!?
私は慌てて身を起こした。
「いたっ!」
その瞬間、強烈な頭痛に襲われる。
部屋を見回すと、全く見たことのないなんだかおしゃれな部屋だった。
病院じゃない…ここどこ?ホテル?
私が記憶を遡っていると、足音が聞こえてきて、それはこちらにやってきた。
「桜川、起きたのか」
「き、桐生くん!?」
バスローブを身にまとった桐生くんが現れて、私は目を見開いた。
え、どういうこと!?なにこの状況!?!?
私は自分の衣服を確認する。
もともと身に着けていたスーツもYシャツも身にまとっておらず、私が着ていたのは桐生くんと同じバスローブだった。
私は一気に血の気が引いた。
嘘でしょ……まさか、またしちゃったなんてことないよね…?
私が青ざめていると、桐生くんが水の入ったペットボトルを持ってきた。
「大丈夫か?とにかく水飲んだ方がいいぞ」
「え、…え?」
なんで水?どうして水を飲ませようとするの?
もしかして、私達、やっぱりしちゃって、汗かいたとか喉が痛そうだから水飲め、とかそういうこと…?
私の狼狽に気が付いた桐生くんが、ふっと笑った。