大嫌いなはずなのに。~私を弄んだ御曹司に溺愛されます~
「散々拒んでたくせに、今更って思うかもしれないけど、私っ…」
突然桐生くんに抱きしめられた。
いつもなら優しく壊れ物を扱うみたいだった桐生くんが、強く強く私を抱きしめた。
「美織…っ」
「き、桐生くん…?」
優しいキスが落ちてくる。
「ずっと、美織とこうなりたいと思っていた。高校の頃から、ずっと…」
「うん…」
きっと私も同じだ。高校の頃からずっと、私は桐生くんを忘れられなかった。忘れたくなかったんだ。
「大事にする。一生」
「うん…」
桐生くんの優しさと温かさに、高校生の時に取り残されてしまった私の心がほぐれていくようだった。
「今夜、美織を抱かせてほしい」
「…うん…」