大嫌いなはずなのに。~私を弄んだ御曹司に溺愛されます~
「もしかして、…さっきの見てた…?」
ドキッとしながらも、私は平静を装って答える。
「さ、さっきの?さっきってなに?なにも見てないよ…?」
私のなにからそう思ったのか、桐生くんは呟いた。
「そうか。桜川に見られたのか…」
「え…?だから何も見てないって…」
弁解しようとする私を、桐生くんは無視して、私を机の上に押し倒した。
「え……?」
桐生くんの手が私の太腿の上を滑る。
私は驚いて身体を震わせてしまう。
「な、なにするの…!」
「桜川もしたいんじゃないの?」
「え、な、なに言って…」
「だってこんなに身体が熱くなってる」
そう言われて私の体温は、ますます上がった気がした。
桐生くんの手が私の服の下に入ってきて、直に触れる。
感じたことのない感触に、私の身体がびくっと反応する。
「や、やめ…て…」
覆い被さる桐生くんに、私は必死に抵抗してみせるけれど、全然力が入らなくて、なんの反撃にもならなかった。
「桜川…かわいい…」
何故だか強く拒めなくて、私はそのまま桐生くんに身を委ねてしまった。