差出人のない手紙
これで仮に図書室に行っても、相手の名前がわからないのでは、どうしようもない。

それでも好奇心には勝てず、私は放課後に図書室を訪れた。

「誰もいない…」

やっぱりいたずらだったんだ。

帰ろうとした時、

「よかった!ちゃんと来てくれて」

駆けてきたのは、黒髪に高身長のイケメンだった。

「多川香夜さんだよね?」

「そうですけど…」

「君の下駄箱に手紙入れたの、俺なんだ」

この人が…
< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop