魔女のお菓子
観葉植物がある窓際のソファにかけていた淡い金色の少年が顔を上げたかと思えば、笑いを必死でこらえているようだった。


周囲からもその様子がありありと伝わってきた。



……う。しょうがないじゃんか、シャロン見つけて嬉しかったんだから。



心の中で言い訳しつつ、シャロンの隣にちょこんと腰をおろす。――相変わらず綺麗だなこいつ。この間も男女問わず言い寄られてたっけ。若干面白くないのは何故だろうか。うらやましいのだろうか、なんて考えながら例のお菓子を渡す。


「ん、やる」

「なにこれ」

「貰ったお菓子、すっげー甘そうなやつ」

「あーなるほど」

「なんだよ?」

「オレの作ったお菓子じゃなきゃ駄目だもんなメノウは。かわいいな」


女子が好きなやつ、つまり頭をよしよしされる。なにこれ、甘酸っぱいやつ。




……シャロンめ。こんなの絶対好きになるじゃん。てかもう好きなんですけど。




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