透明なフォトブラフ

沙月 side

次の日、宮沢さんと一緒にお昼ご飯を食べた。

「え？宮沢さんと酒井くんって同じ美術部だったんだ」

私が部活のことを聞いたら、酒井くんのことを教えてくれた。
バイト先が同じことを伝えると、意外そうな顔をした。

「へー、酒井くんってアルバイトしてるんだ。意外」

「酒井くんね、私の幼馴染とも同じクラスなんだよ」

「幼馴染？」

「うん。星野薫っていうの。陸上部に入ってて、すごく足が早いんだよ」

空き教室で食べていたので、その窓から陸上部の練習を見ることができた。

「昼休みまで練習するなんて大変だね」

私の通っている学校は陸上部の強豪校で、昼休みでも練習が行われている。