春待月の一夜のこと
手に持ったカフェラテと、棚の中のココアをしばらく見比べた島田は、カフェラテを元あった場所に戻して、代わりにココアの袋を掴んで今度こそ棚を閉めた。
「さてと、分量は……」
たかがココア、されどココア。美味しいココアを作るのは意外に難しいと、島田は思っている。
もちろん袋の裏には美味しい作り方が載っているのだが、その通りに作っているつもりでも美味しく出来ないことがあるのだ。
岡嶋の作るココアはいつだって美味しかったから、本当は岡嶋に作って欲しいところなのだが、ちらりと窺ったところ、まだソファーの上で考える人になっている。
「まあ、なんとかなるでしょう。ちなみに生クリームは……」
先ほど見た棚の中にはなかった。いやそもそも、生クリームは冷蔵保存だ。今度は冷蔵庫を開ける。一応冷凍庫の方も。
「さすがに常備してないか」
なければないでしょうがない。もう一ついいものを見つけてあるので、そっちを使うことにする。
まずは、袋の裏面で分量を確認し、用意したカップに入れていく。あとはそこにお湯を注ぐだけという大変シンプルな工程なので、重要なのはこの粉の分量。
毎度しっかりスプーンで量っているのに、味が安定しないのはなぜなのか。
「さてと、分量は……」
たかがココア、されどココア。美味しいココアを作るのは意外に難しいと、島田は思っている。
もちろん袋の裏には美味しい作り方が載っているのだが、その通りに作っているつもりでも美味しく出来ないことがあるのだ。
岡嶋の作るココアはいつだって美味しかったから、本当は岡嶋に作って欲しいところなのだが、ちらりと窺ったところ、まだソファーの上で考える人になっている。
「まあ、なんとかなるでしょう。ちなみに生クリームは……」
先ほど見た棚の中にはなかった。いやそもそも、生クリームは冷蔵保存だ。今度は冷蔵庫を開ける。一応冷凍庫の方も。
「さすがに常備してないか」
なければないでしょうがない。もう一ついいものを見つけてあるので、そっちを使うことにする。
まずは、袋の裏面で分量を確認し、用意したカップに入れていく。あとはそこにお湯を注ぐだけという大変シンプルな工程なので、重要なのはこの粉の分量。
毎度しっかりスプーンで量っているのに、味が安定しないのはなぜなのか。