春待月の一夜のこと
よしそうしようと決めて、岡嶋はぼんやり歩いていたのを、周囲を見ながら歩くことに切り替えた。
あらかじめ店を決めてそこを目指すのもいいが、こういう時は普段入ったことのない店に入ってみる方が気分転換になっていい。
初めに目に付いたのは、チェーンの牛丼屋。次に、気軽に入れるような雰囲気ではない寿司屋。少し歩いて、スパイスのいい香りが外まで漂ってきているカレー屋。そして焼き肉屋の看板もすぐそこに見える。
もっとよく探せば他にも色々ありそうだが、さてどうしたものかと岡嶋は考える。考えながらふと足を止めた場所から少し先、いかにもほろ酔いといった感じの、頬や耳が赤く染まった男性二人組が建物から出てくるのが見えた。
よく見るとその建物には看板がついていて、オシャレな横文字の物が多いので正直何屋なのかよくわからないところばかりだが、どうやらテナントビルのようだった。
なるほどお酒もいいな、と岡嶋は思った。
ちょうど車は家に置いてきているので、帰りの運転の心配をする必要がない。それに、ちょっと今は何も考えたくないこんな時こそ、お酒の力を借りるべきではなかろうか。
あらかじめ店を決めてそこを目指すのもいいが、こういう時は普段入ったことのない店に入ってみる方が気分転換になっていい。
初めに目に付いたのは、チェーンの牛丼屋。次に、気軽に入れるような雰囲気ではない寿司屋。少し歩いて、スパイスのいい香りが外まで漂ってきているカレー屋。そして焼き肉屋の看板もすぐそこに見える。
もっとよく探せば他にも色々ありそうだが、さてどうしたものかと岡嶋は考える。考えながらふと足を止めた場所から少し先、いかにもほろ酔いといった感じの、頬や耳が赤く染まった男性二人組が建物から出てくるのが見えた。
よく見るとその建物には看板がついていて、オシャレな横文字の物が多いので正直何屋なのかよくわからないところばかりだが、どうやらテナントビルのようだった。
なるほどお酒もいいな、と岡嶋は思った。
ちょうど車は家に置いてきているので、帰りの運転の心配をする必要がない。それに、ちょっと今は何も考えたくないこんな時こそ、お酒の力を借りるべきではなかろうか。