身代わりから始まる恋 〜白い悪魔の正体は甘くて優しい白馬の王子!?〜
「見たい見たい!」
「珍獣じゃないんだから」
香蓮は苦笑した。
午後、香蓮はそわそわと仕事をこなした。
なぜか紅美佳もそわそわしていたが、理由は終業後に判明した。
香蓮とともに紅美佳も仕事を終え、エントランスを出る。
「彼氏、どこ?」
わくわくと紅美佳が言うので、香蓮は苦笑した。
会社の前にメタリックバーミリオンの大型バイクが止まっていた。ガードレールのせいで全体は見えない。そのそばに澄玲が立っていた。Tシャツにジーンズ、手には革ジャンを持っていた。
香蓮と目が合うと、彼は笑顔で手を振った。
それだけでまた香蓮の胸に矢が刺さり、ずきゅんと痛んだ。
「あー、あれはダメだ。ダメね」
うんうん、と紅美佳がうなずく。
「あきらめて恋の渦に呑まれて来い」
「無責任な」
香蓮は顔をしょっぱくしかめた。
「じゃ、私は帰るから」
満足したらしい紅美佳は駅に向かって歩きだす。
澄玲はガードレールをさっと飛び越え、香蓮に近付く。
「お疲れ。今のは同僚の方?」
「うん。素敵な人だよ」
「珍獣じゃないんだから」
香蓮は苦笑した。
午後、香蓮はそわそわと仕事をこなした。
なぜか紅美佳もそわそわしていたが、理由は終業後に判明した。
香蓮とともに紅美佳も仕事を終え、エントランスを出る。
「彼氏、どこ?」
わくわくと紅美佳が言うので、香蓮は苦笑した。
会社の前にメタリックバーミリオンの大型バイクが止まっていた。ガードレールのせいで全体は見えない。そのそばに澄玲が立っていた。Tシャツにジーンズ、手には革ジャンを持っていた。
香蓮と目が合うと、彼は笑顔で手を振った。
それだけでまた香蓮の胸に矢が刺さり、ずきゅんと痛んだ。
「あー、あれはダメだ。ダメね」
うんうん、と紅美佳がうなずく。
「あきらめて恋の渦に呑まれて来い」
「無責任な」
香蓮は顔をしょっぱくしかめた。
「じゃ、私は帰るから」
満足したらしい紅美佳は駅に向かって歩きだす。
澄玲はガードレールをさっと飛び越え、香蓮に近付く。
「お疲れ。今のは同僚の方?」
「うん。素敵な人だよ」