身代わりから始まる恋 〜白い悪魔の正体は甘くて優しい白馬の王子!?〜
「うるせえ! あの程度で威張るな!」
雄聖が怒鳴り、周囲にざわめきが走った。
「落ち着いてください」
澄玲がなだめる。が、雄聖はなおさら激高した。
「香蓮に近付いたらお前の犯罪行為を暴露するからな」
「犯罪とは穏やかではないですね」
「証拠はこれだ!」
雄聖はスマホを出して動画を再生する。
そこには、雄聖がスピード違反で捕まったときのドラレコの記録があった。
車の外に出てからのやりとりだけが映っていた。ドアが開いていたからか、澄玲とのやりとりの音声も入っていた。
「こいつが身代わりになろうとしたのを見逃しただろう」
どや顔で雄聖は言う。
それはつまり、雄聖の罪の証拠でもあるのではないのか。なのになぜこんなに堂々と澄玲に見せられるのだろう。警察である澄玲の不正がバレるのは一般市民である雄聖の罪が公にされるよりダメージが大きいけれど。道連れにしてでも澄玲を蹴落としたいということなのか。
すぐさま澄玲を見る。彼の表情はサングラスで隠されていて、わからない。
「わかりました。そうお思いなのでしたら、その動画をメールで警察に送ってください」
冷静な澄玲に、雄聖はあきらかにうろたえた。
香蓮は気付いた。彼は脅すだけで本気ではなかったのだ。
「いいのか、お前の犯罪が明らかになるんだぞ!」
「俺のしたことが罪ならば、裁かれるべきだ」
はっきりと、微塵の動揺も見せずに澄玲は言う。
雄聖が怒鳴り、周囲にざわめきが走った。
「落ち着いてください」
澄玲がなだめる。が、雄聖はなおさら激高した。
「香蓮に近付いたらお前の犯罪行為を暴露するからな」
「犯罪とは穏やかではないですね」
「証拠はこれだ!」
雄聖はスマホを出して動画を再生する。
そこには、雄聖がスピード違反で捕まったときのドラレコの記録があった。
車の外に出てからのやりとりだけが映っていた。ドアが開いていたからか、澄玲とのやりとりの音声も入っていた。
「こいつが身代わりになろうとしたのを見逃しただろう」
どや顔で雄聖は言う。
それはつまり、雄聖の罪の証拠でもあるのではないのか。なのになぜこんなに堂々と澄玲に見せられるのだろう。警察である澄玲の不正がバレるのは一般市民である雄聖の罪が公にされるよりダメージが大きいけれど。道連れにしてでも澄玲を蹴落としたいということなのか。
すぐさま澄玲を見る。彼の表情はサングラスで隠されていて、わからない。
「わかりました。そうお思いなのでしたら、その動画をメールで警察に送ってください」
冷静な澄玲に、雄聖はあきらかにうろたえた。
香蓮は気付いた。彼は脅すだけで本気ではなかったのだ。
「いいのか、お前の犯罪が明らかになるんだぞ!」
「俺のしたことが罪ならば、裁かれるべきだ」
はっきりと、微塵の動揺も見せずに澄玲は言う。