身代わりから始まる恋 〜白い悪魔の正体は甘くて優しい白馬の王子!?〜
澄玲のバイクが先ほどのスロープを駆けあがる。
ジャンプをして隊員を飛び越えた。
逆光に、澄玲の白バイがきらりと光る。
バイクは輪の中に着地し、車体をすべらせて停止した。
観客からは一段と大きな拍手が送られた。
「すごいすごい。スタントマンみたいだねえ」
久美香の感嘆が聞こえたが、香蓮はなにも言えなかった。
澄玲は白バイから降り、すぐに雄聖を確保した。腕をひねり上げられ、痛みから逃げようとした雄聖はがくりと膝をつき、もはや抵抗ができない。
取り囲んでいた白バイたちは、澄玲を中心として渦を描くように斜めに停車させた。そのまま油断なく中心を見ている。
トランペットの演奏がフィナーレを告げる。
「演技は以上となります。御覧いただきありがとうございました」
アナウンスが告げると、会場からはまた拍手がわきおこった。
数人の白バイ隊員に取り囲まれ、雄聖は連行された。
「連行まで再現するなんて凝ってる。……と言いたいところだけど、実際、どうなの?」
「よくわからない」
紅美佳の疑問は香蓮も同じだった。
演技終了を告げられた観客は訓練コースから去っていく。
「紅美佳、もういいか?」
かけられた声に振り返ると、課長の湖平直斗がいた。
「紅美佳、課長と来たの? いつの間にそんな仲に?」
直斗は無表情だった。
ジャンプをして隊員を飛び越えた。
逆光に、澄玲の白バイがきらりと光る。
バイクは輪の中に着地し、車体をすべらせて停止した。
観客からは一段と大きな拍手が送られた。
「すごいすごい。スタントマンみたいだねえ」
久美香の感嘆が聞こえたが、香蓮はなにも言えなかった。
澄玲は白バイから降り、すぐに雄聖を確保した。腕をひねり上げられ、痛みから逃げようとした雄聖はがくりと膝をつき、もはや抵抗ができない。
取り囲んでいた白バイたちは、澄玲を中心として渦を描くように斜めに停車させた。そのまま油断なく中心を見ている。
トランペットの演奏がフィナーレを告げる。
「演技は以上となります。御覧いただきありがとうございました」
アナウンスが告げると、会場からはまた拍手がわきおこった。
数人の白バイ隊員に取り囲まれ、雄聖は連行された。
「連行まで再現するなんて凝ってる。……と言いたいところだけど、実際、どうなの?」
「よくわからない」
紅美佳の疑問は香蓮も同じだった。
演技終了を告げられた観客は訓練コースから去っていく。
「紅美佳、もういいか?」
かけられた声に振り返ると、課長の湖平直斗がいた。
「紅美佳、課長と来たの? いつの間にそんな仲に?」
直斗は無表情だった。